「お食事会」
跡見学園女子大学石渡ゼミの学生と文高連大塚地区の5クラブの会員が、平成27年10月21日・11月18日・12月21日の3日間にわたり、一緒に料理を作って食事を楽しむ「お食事会」を福祉センター江戸川橋で行いました。
高齢者の方たちの健康や生活の質の向上を目指し、学生の皆さんがメニューやレクリエーションを考案しました。また、12月の食事会終了後には高齢者クラブへの加入促進を目的として、一般の高齢者を招待し「クリスマス会」を実施しました。
なお、学生の方が考案した交流内容については、東京都健康長寿医療センター研究所のご協力のもと、専門の先生方による効果測定を行いました。
東京都健康長寿医療センター研究所
社会参加と地域保健研究チーム博士(心理学)鈴木宏幸先生より
学生のみなさんは人生の先輩である高齢者の方を対象とする食事会を企画・運営する中で、日頃の勉強では学ぶことができない経験を積むことができたと思います。
一方、日頃忙しい高齢者クラブのみなさんも、学生のみなさんが考案した栄養バランスのとれたメニューを調理し食べる中で、ご自身の食生活を考える良いきっかけになったのではないでしょうか。
また、学生のみなさんと高齢者クラブのみなさんとの交流は、お互いにとって様々な刺激があったと思います。
世代間の支えあいの重要性が益々増加している現代において、異世代と交流を持ち理解を深めることは若者にとっても高齢者にとっても大切なことです。
一つの目標に向かって共同で作業に取り組む今回の食事会は、楽しみながら相互にとって大切な学びもできる素晴らしい企画であったと思います。
お食事会感想(跡見学園女子大学学生より)
私は実家暮らしということもあり、普段から料理を扱う機会はほとんどなく、気が向いたときにお菓子を作るという程度でした。そんな中このお食事会開催が決まり、これがいい機会となり料理をするようになりました。学生が考案したメニューを参加者と一緒に作るということに試作同様のものがちゃんと作れるかどうか、参加してくださる皆さんの口に合うものかなど心配なことも多々ありました。しかしお食事会当日、調理室は学生と参加者がお互いにアドバイスやコツを教えあいにぎやかな場となり、調理した食事もおいしいと満足のいくお食事会になりました。参加者の方から教わった知恵を忘れないよう、私も料理を勉強しなければと考えるいい機会になると同時に、世代間交流の楽しさを感じた会となりました。 岩瀬朝日
私たちは参加者に「楽しかった!次回も楽しみ!」と思っていただけるようなお食事会にするべく、当日まで準備をしてきました。メニューを考える際には、季節の食材を多くとり入れたり、普段家庭で調理するときよりもひと手間加えた調理方法にするなどの工夫をしました。また調理以外にも、会場の装飾や、参加者にお渡しするレシピブック、レクリエーションなど学生同士でアイディアを出し合いながら企画をしました。その結果、食事会当日には参加者から「おいしかった!」「来月も楽しみにしているわね!」というお言葉をいただくことができました。そのお言葉を聞けたことが何よりもうれしく、毎回のお食事会がとても楽しみになりました。今まで高齢者と触れ合う機会はなかなかありませんでしたが、今回のプロジェクトを通して、これからは高齢者と交流する機会に積極的に参加していきたいと思いました。 椛澤美春
平成27年10月から月1回の頻度で計3回、料理を作って食事を楽しむ「お食事会」を行いました。初回は楽しみな気持ちが膨らむ一方で、料理に不慣れなこともあり、不安な気持ちもありました。しかし、参加者の方々が料理の知恵を交えながらやさしく教えてくださり、とても楽しくなりました。また、学生から参加者の皆さんに手作りのレシピ本をお渡しして、参加者の皆さんの笑顔をみることができ、嬉しかったです。そして、最後のお食事会では、12月ということでクリスマス会も行いました。その際、簡単なゲームを行いましたが、とても盛り上がり、楽しい時間を過ごすことができました。食事を通しての世代間交流は新しい発見がたくさんあり、交流を深めることができて良かったです。
設楽郁美
3回行われたお食事会を終え、目的である「高齢者のQOLを上げる」ことに少しは貢献できたのではないかと思っています。実際に高齢者の方と料理をし、食事をして本当に楽しかったです。料理に不慣れな学生は料理のコツを教えていただいてとても勉強になりましたし、刺激になりました。高齢者の方もお食事会の回数を重ねるごとに緊張もなくなり楽しく参加されていたように思います。高齢者の方も、学生もお互いに刺激を受けた企画であったと思います。私は4年生なので来年は携われませんがこの企画に参加できてよかったです。ありがとうございました。 本橋佳奈
この活動が始まる前は、高齢者の方とうまく調理できるか不安もありましたが、いざやってみると高齢者の方が思っていた以上にお優しく、私たちの不慣れさを理解しつつ教えていただいたりと、とても調理しやすかったです。私は祖父母と暮らした経験がないので、こういった経験は今までにあまりなく、大変有意義な時間を過ごすことができました。今回のプロジェクトに参加することができ、心からよかったと思っています。今後も出会っていく高齢者の方々と積極的にコミュニケーションを取り、いろいろなことを教えていただけたらいいなと思いました。 吉川早紀